「ブラック企業」とは、ちょっと難しい言葉だけど、「悪い企業」のことを指しています。それに対して「ホワイト企業」は、ちゃんと働く人たちを大切にしているいい企業のことをいいます。
では、ブラック企業がどんなところなのか、わかりやすくみていきましょう。
「ブラック企業」という言葉は、働くひとたちがたいへんな仕事環境にいる企業を指しています。この企業では、1か月に80時間以上も働かされることが普通で、1日に約4時間も残業をしないといけません。
でも、「労働基準法(ろうどうきじゅんほう)」という法律があって、これには働く人たちを守るためにさまざまなルールが書かれています。たとえば、1か月に働く時間には限界があって、通常は45時間まで。特別な事情がない限り、これを超えて働いちゃダメなんだ。1年間での上限もあって、720時間を超えることは禁止されています。
それに、1年間で45時間の制限を6か月以上超えちゃいけないって決まりもあります。これらのルールは、働く人たちが健康で安全に働けるようにするためにつくられているんです。
でも、ブラック企業ではこれらのルールが守られていないことがよくあります。社員は毎月たくさん働いているのに、それに対する報酬がほとんどないんだ。だから、法律を守らない企業では、働く人たちが大変な思いをしていることが多いんですね。
ブラック企業っていうのは、働く人たちが大変な仕事環境にいる企業のことです。その中でも、休みが少ないところがブラック企業の特徴のひとつです。
通常のカレンダーの休みを考えると、1年に約120日ほど休みがあるんだ。でも、ブラック企業では年間休日が100日にも満たないことがあります。それだけだと、1か月に6日ほど、週に1日から1.5日ほどしか休みがないことになる計算ですね。
もし年間休日が80日以下だったら、その企業はブラック企業である可能性が高いといえます。年間休日が80日しかないと、1か月に約5日しか休みがないことになりますからね。休みが少ないと、仕事とプライベートのバランスが悪くなるので、働く環境が良くないことを示す大切な目安になっています。
「ブラック企業」と呼ばれるところでは、雇用契約がはっきりしていないことがよくあります。働く人たちは普段聞かないような言葉に出会うでしょう。
通常、働く時間が8時間を超えると、「残業代(ざんぎょうだい)」がもらえるというのが普通の考え方です。でもブラック企業では例外があって、その曖昧なところを利用してくるかもしれません。そして、古いスタイルの日本企業では上司と部下の関係が強く、上司が部下にちょっとしたおしつけをすることも珍しくないんです。
公正なお給料と働く場所でちゃんとした待遇を確保するためには、働く人が「雇用条件をよく理解すること」がとても大切ですよ。
その仕事の条件がとてもきびしくて、公平じゃないから、なかなかその会社で働くのは難しくなります。ひとが辞めていくことが多くて、年上の社員が少ない場合、それはブラック企業でストレスの多い仕事であることが原因かもしれません。
「ブラック企業大賞」は、働く人たちが長時間働かされたり、残業代がもらえなかったり、いやな言葉でいじめられたりするなど、悪いことがたくさんある企業を見つけて、その問題を知らせるためのプロジェクトです。このプロジェクトは2012年に始まって、2019年の最新のランキングまでつづきました。
このプロジェクトを進めたのは、働く人たちを守る仕事をしている人や、NPO(非営利組織)の代表、作家、弁護士、大学の先生などで組まれた「ブラック企業大賞企画委員会」です。
この委員会は、ブラック企業がなぜ存在するのかや、社会の仕組みの問題をたくさんの人に伝えることを目指しています。具体的な企業を見つけることに力を入れていて、最終的な目標はブラック企業のことをたくさんの人に知ってもらって、だれもが安心して働ける環境を作ることなんです。
この賞は毎年開かれていますが、これまでに受賞した企業は授賞式に出席したことはないそうです。
「ブラック企業」とは、働く人が大変な状況になるような日本の企業のことを指します。たとえば働きすぎや休みが少なかったり、働いたぶんのお金がもらえなかったり、多くの人がその企業をやめてしまうことが多いなど、悪い点がいろいろあります。
最近では、働く人たちがもっといい状況で働きたいという声がどんどん大きくなっています。そして、柔軟でさまざまな働き方を求める声も強くなってきています。とくに若い人たちは、古い考え方や働き方に縛られるのはいやで、大切な自分の時間を犠牲にしてまで働くことには抵抗があります。
だからこそ、いい働き方や心の幸せを大切にする考え方が、徐々に変わりつつあるんです。
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