日本人の友達と飲みに行くとき、なぜみんな飲む前に「カンパイ」と言うのか不思議に思ったことはないですかね。その意味や「カンパイ」という言葉の由来を不思議に思ったことがある方もいるんじゃないでしょうか。
じつは多くの日本人もその由来を知りません。この先を読んで、新しいトリビアを日本人の友達に教えてあげましょうね!
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カンパイは名詞なんですけれども、日本語では「乾杯」を意味する間投詞としてよく使われます。とくにグループでの飲み会や食事のときに使われるんだ。
それでは、「カンパイ」の合成語を見てみよう。カンパイは漢字で "乾杯 "と書くよ!
“乾” は乾燥させる、脱水させるという意味。
“杯” はコップやグラスを意味する。
この2文字がいっしょになると、文字通り「グラスを乾かす」または「グラスを空にする」という意味になるんだ。でもかならずしも、グラスを完全に空けなければならないという意味ではないんだけどね。
一般的に乾杯は、食事や飲み会のはじめにおこなわれるんだ。日本では全員に飲みものがそろったあと、グラスをかかげて「カンパーイ!」と合いの手を入れてから飲む習慣があるんだ。 つまり英語の「cheers(チアーズ)」と同じような文脈で使われますね!
間投詞としてだけでなく、文中でも使うことができ、この場合は "toast" と訳すことができるよ。たとえば、"Monaka-san ni kanpai"(「もなかさんに乾杯」)-もなかさんの名誉を祝って乾杯したいことがある場合。
また、友だちから「カンパイしよう!」といわれることもあるはずだよ。このときには 、お酒の最初のひとくちを飲みたいひとが使っているってこともあるかもしれないね。あはは。
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さて、"カンパイ "という言葉の意味がわかったところで、そもそもなぜ乾杯をするのかを考えてみましょう!
日本では昔からお酒は神と結びついてきたんだ。神聖な儀式にもちいられたり、神にささげられたり、おはらいに使われたりしたんだよ。
祝いの席で乾杯するのは、神や敬愛する死者にお酒をささげる古代のセレモニーに由来するといわれているよ。
昔は毒が入っていないことを証明するために、おたがいの盃に日本酒をすこし注いで、飲みほしたという話もあるのは知ってるかな。
ヨーロッパでは酒に宿る悪霊をはらうために、グラスを合わせて乾杯したといわれているよ。
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日本人がカンパイをするようになったのは、江戸時代の終わりごろっていわれてるよ。
1854年、日本とイギリスのあいだで日英修好条約が結ばれました。イギリスのエルギン伯爵は、この条約の臨時交渉のために来日したんだけれど、彼は日本の外交パートナーであり、日本の「カンパイ」の起源を語るうえで重要な人物である、井上清直(いのうえ きよなお)と出会いました。
パーティーの最中、エルギン伯爵は井上清直に、英国人が英国でいつもやっているように、国王に酒を酌みかわすように頼んだんだ。すると井上清直はすっくと立ちあがり、大声で「カンパイ!!」といったんだとか。その様子はどうもかなりウケたみたいだよ。
なぜ井上清直は「カンパイ」という言葉を作ったんだろうね? もしかしたら乾杯の作法は当時すでに中国から伝来していたので、頭の回転が速く、新しい言葉を思いついたのかもしれないよね。
お酒を飲むまえに乾杯をするのが一般的だけど、くれぐれも水で乾杯をしないように気をつけましょう。
一般的に日本人は、「死者が天国でのどが渇かないように」という願いを込めて水をそなえている。この習慣に関連して、日本人は水で乾杯することは亡くなった人に別れを告げることだと考えているんだ。つまり故人とのお別れのようなものなんだね。
友人との飲み会や取引先との会食でもしお酒が飲めない場合は、乾杯のまえにかならずソフトドリンクなどを注文しないといけないね。
会社の飲み会に参加する場合、乾杯の音頭(おんど)をだれがとるか、日本のビジネスルールを覚えておきましょう。
乾杯の音頭をとるのは次のような人です:
・その場で職位が上位のひと
・社長、CEOなど
各社のルールにもよるので、気になる人は自分の会社の飲み会で、だれが「カンパーイ」をいうべきか同僚に聞いてみてはどうでしょう。
さて「カンパイ」という言葉が日本で生まれてから、100年以上が経つことがわかったよね。あなたの国ではお酒を飲むまえに乾杯のようなことをしますか? この機会に、ぜひ教えてください!
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